いつもよりジョーゴのできる時間も回数も少なくなりましたが、これまでのどのホーダよりも深く学んだホーダになりました。

普段カポエイラをお稽古事、ブラジルのエキゾチックなエクササイズとしてしかとらえていなかったメンバーも、ブラジルのカポエイラが置かれた社会的な文脈に目を開かされるきっかけになったと思います。

今回の大統領選挙の争点やそれをめぐる支持者たちの思い、自分と異なる意見を安易に暴力で解決しようとするブラジルの現状とそれを下支えする社会的な構造があることなどを話し合いました。

カポエイラが単なるスポーツではなく、社会的、政治的な戦いと切り離せないという事実を、今回の事件を通じて多くのメンバーが認識することになりました。

事件を伝えるニュース報道、メストリ・モアのアフロ・ブラジル文化振興における業績や黒人の地位向上への戦い、カポエイラ・コミュニティーの嘆き、メストリ・コブラ・マンサがペロウリーニョで行った集会、ビリンバウを弾きながら墓地でお棺が運ばれていく様子など、今回の事件についてブラジルでの反応をビデオでみました。

ささやかながらご遺族を支援するための募金も行いました。ご協力いただいた皆さん本当にありがとうございました。

ソウの活けてくれた生け花とセレナの知り合いの子供たちが書いてくれた似顔絵、鶴の折り紙が飾られました。

この日はメストリ・モアへの追悼の意をこめて白い服装でのぞみました。

今日の学びをいつまでも記憶にとどめ、これからのカポエイラの取り組みのなかでいっそう深めていくことこそメストリ・モアの遺志を継ぐことになると思います。

Viva Mestre Moa do Katendê. Moa vive!