12月2日(土)天理大学で行われる天理大学アメリカス学会の公開シンポジウム「ブラジルのなかのアフリカ」に久保原もパネリストとして参加させていただくことになりました。
最初はアフリカから奴隷としてつれてこられた人々のシンボルだったカポエイラ。カポエイラをしただけで鞭打ちにあったり、島流しにされたりした、そういう文化が、今日ではブラジルを代表する文化遺産として認められ、それを通り越して世界全体の文化遺産としてユネスコに登録されるまでになりました。日本はもちろん、世界中の人々がカポエイラに熱狂し、ポルトガル語を勉強し、ブラジルにあこがれや敬意を抱いています。まさにカポエイラ、最底辺から頂上に登りつめましたね!
ただ一方では、そもそもの担い手だった黒人の人たちがブラジル社会の中で置かれている状況をみると、カポエイラがぐんぐん出世していったようには良くなっていません。あるいはカポエイラの人気に伴ってお金が絡むようになると、どうしても文化よりもお金儲けを優先する気持ちが出てくるため、伝統が崩れたり、質が保たれなかったりという問題が生じます。さらにはグローバル化の宿命として、いろいろな国の人たちがそれぞれの文化的な背景を背負ってカポエイラをとらえるので、カポエイラの取り組まれ方も変化しますし、本家ブラジルの地位も相対化されてきます。
各パネリストの持ち時間は20分ですので、かなりの大急ぎになりますが、上のような歴史や現状をみなさんと一緒に見つめてみたいと思っています。
懇親会はシュハスコ!!カポエイラとサンバ・ジ・ホーダも行います。こちらのホーダはオープンで、どなたでもご参加いただけますので、ぜひお越しください。名古屋から駆けつけるメンバーも限られているので、むしろ皆さんの応援をお願いしたいところです。ホーダに参加できるという方は、事前に久保原までご連絡いただけると助かります。
ちなみに懇親会の申し込みは大会事務局のほうに11/23となっています。よろしくお願いいたします!
(り)